コリアレールパス10日間 Dソウル、安東(アンド)    2008年12月号
H.I.
  木浦で1日ゆっくりした後、5/4ソウルへと向かう。KTX(新幹線)は使わず、セマウル号9:15発に乗車。3時間半で、ソウル(龍山駅)に到着。ソウル駅は少し先にあるが、光州・木浦方面のKTX湖南線もこの龍山(ヨンサン)駅発着である。釜山方面のKTX京釜線はソウル駅を起点としている。「冬ソナ」で有名になったという東海(トンヘ)方面の列車は、やや郊外の清涼里(チョンニャンニ)が発着駅である。これらの駅・市内の移動は地下鉄を使う。地下鉄の乗車方法は釜山とは違っているが、利用はだいぶ慣れてきた。龍山から市庁前まで移動。
 ソウルはさすがに大都会でにぎやかである。鐘路タワーでビールを飲む。
 翌日、鉄道乗車が主目的で、中部の街、安東(アンドン)へと向かう。日帰りである。韓国でも、5/5は「こどもの日」で休日となっていた。そういうわけで、家族連れの姿も目立つ。(朝の地下鉄はガラガラだったが)
 9:00清涼里発のセマウル号に乗り込み、沿線の景色を楽しみながら、13:00に安東着。仮面劇でも有名とのことで、古い文化の味わいのあるところでもあるらしいが、駆け足で、行けるところだけをまわることとした。駅からタクシーで、民俗博物館に。KBSテレビのドラマセットもある安東民俗村へと、まず足を延ばした。坂を上ってゆくと、再現された集落・古民家があって、かつての農村の住まいの様子が想像され、興味深い。オンドルの部屋もある。
 民俗博物館では、入場料を払って入館すると、日本語のガイドさんが案内してくれた。ガイド稼業はまだ3ヶ月くらいとのことで、きれいな日本語だったけれど、まだ儒教の考えや習慣が残っているのか、などと質問されたりすると、内容が良く伝わらなかったりすることもあったが、展示や歴史を丁寧に説明してもらい、なかなか充実していた。当日は子どもは入館無料。館内・館外では、子どもの歓声があふれていた。と言っても、展示内容に感嘆しているのでなく、遊びまわっている声だったが。さて、タクシーで駅まで・・・と待っても、なかなかつかまらない。観光客が多くて、引っ張りだこのようだ。30分以上待って、ようやく乗車、帰りの列車に間に合った。

 せっかくのソウルであるので、翌5/6に、38度線の板門店ツアーにでかける。日本人向けのバスツアー。あいにくの雨。ガイドさん、「韓国では徴兵制があって、若い人は必ず軍隊に入らなければなりません。なんとか徴兵を逃れられないかと考える人もいます。日本に徴兵制がないのは本当にうらやましいことです」と語っていた。板門店は、それほど緊張した雰囲気ではなく、むしろ、制限はあっても、記念写真を撮ったりで一種の観光地のようでもあった。「太陽政策」など、南北和解の流れの中なのだろう。
 ソウル市内はあまり回らなかったが、5/7に清渓川あたりをぶらぶらした。ここは、現、李明博(イ・ミョンバク)大統領がソウル市長時代に、高速道路を撤去して、フタをしてあった川を清流としたもので、都会のオアシスとして、たくさんの人が集っていた。ヒット作だろう。
 5/8ソウル駅から釜山へ、帰国ためのKTX乗車。グリーン車相当の「特等」に乗る。
 釜山から平壌をとおり、シベリア鉄道を経由してヨーロッパへ、ユーラシア大陸横断鉄道の構想もあるらしい。「ユーラシア・パス」などもできるだろう。その時はまた釜山に来られるだろうか。


 清渓川(ソウル)


 麺がうまかった食堂(ソウル)


 安東(復元した古民家)


 仮面のおみやげ(板門店)
ぽぽろしんぶんTOP ⇒