フェズ・・・旧市街地とベトナム料理店
                         アリババ
 古都フェズは城壁に囲まれた旧市街フェズ・エル・バリ(メディナと呼ばれます)の迷路のような通りと商店街が有名です。その壁のすぐ外側にあるオテル・バトハが現地4日目の宿となります。バスで18時半に着きチェックインしたわけですが、ツアーの予定からはずれて歩き回ってみたいという不良客の一団に、いつの間にかメンバーとしてアサインされていて、夕食をキャンセルして夜の旧市街散策にでかけることとなりました。(ツアーの離脱書にサインして添乗員さんあてに提出。「気をつけて行ってきてくださいね」と、念を押されます。)
 近くの城壁の門から、旧市街の通りに。両側は小さな商店が続き、食べ物や衣服、電気製品が並んでいます。幅3メートルほどの道をたくさんの人が行き交い、立ち止まってはショッピングをしています。これでも一番広い通りとのこと。店と言っても、歩道にまで売り物が進出していたりもし、夜の明かりの中でにぎやかでした。30分ほど歩いてから、名残は惜しいのですが、引き返すこととなりました。8時に門が閉まってしまうのです。
 ちなみに、売り手はすべて男性です。モロッコでは一般にそうで、ホテルでもレストランでも衣服・バッグの店でも、女性はお客さんとして入るだけです。スカーフをしているくらいで、女性と言ってもそんなに厳しく縛られているようには見えないのですが、やはりここはイスラムの国ではあるようです。

 夕食は新市街でとることになり、ホテルで中華料理店を教えてもらい、オレンジ色の小さなプチタクシー2台に分乗して出発。しかし、まず、スーパーマーケットに乗りつけ、買い物です。あらゆる生活用品が並んでいて香辛料が20種類ほど、量り売りで1kg200円位です。カレーのスパイスにするとかで、こちらは女性陣のカゴ持ち役です。
 さてようやくタクシーは中華料理店へ。??・・・建物は暗い・・? 移転したか、もうなくなっている雰囲気。運転手さんがどうやら別のところに連れて行ってくれるようです(でもアラビア語なので誰もよくはわからない)。走ること5分、あったあった、これこそまさしく中華料理店!
 ここでは、女性ウェートレスが迎えてくれました。

      旧市街(メディナ)の路地を行く

       モロッコ皮製品の店
ところが、マスターらしき男性は、名刺まで持ってきてうちはベトナム料理店だと紹介。でもまあ、出てきた料理は中華風ですし、のんべえにはアルコールがあれば文句はありません。 Restaurant WONGで、無事食事にありつき、われわれの胃袋は満足したのでした。たぶん、仏領インドシナ時代のベトナムの華僑系の人が、同じ仏領だったモロッコに渡ってきて、「ベトナム料理店」を開いたのだろうということになりました。
 帰り道は、店の人にタクシーを呼んでもらいました。今度はベンツの大型です。6人も乗れます。深夜の道を、猛スピードで飛ばします。「あら、この運転手さんなかなか男前だわ」と言われて、運転手さん、隣に顔を向けてニヤッ。サービスなのか、モロッコ音楽を大音響で流し、信号も無視して、こわいやらおかしいやらで、笑い続けているうちにホテルにと到着。時計の針は一時近くとなっていました。
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