ラスト プライス | |
アリババ | |
モロッコ中部の古都マラケシュはには、日本語の上手なガイドさんがいて、町の中を案内してくれました。日本に来たことがあるのかと思いきや、まったくの独学だとか。言葉は、ローマ字で覚えたのだそうです。 「神様には99の名前があって、その第一がアッラーと言います。イスラム教徒は、日に5回お祈りをし、持ってる人は持ない人に喜捨をし、一生に一度はメッカに巡礼に行くことになっています。お祈りを欠かさずしている人は、額が黒くなるのでわかります。私はそんなにしていないので、額がきれいです。」などと言って、みんなを笑わせていました。 |
![]() 庭園 (マラケシュ) |
「イスラムで一番有名な女性の名はなんと言うでしょう?それはファティーマといいます。」旧市街を歩きながら、ユダヤ人街を過ぎたあたりで、ドアの前で立ち止まりながら説明をうけます。ファティーマの手、さまざまに図案化した金色の手がドアノッカーとなっています。高いところの壁にも手が描かれていたり。幸運をよぶお守りだそうです。(後で行った、銀細工の店にも、ファティーマの手のペンダントとか、栓抜きや壁飾りもあって、人気のアイテムのようでした。) | ![]() ファティーマの手 (マラケシュ) |
さて、観光地も案内してもらった、うまいものも食べた、さあいよいよ買い物だ。銀製品、陶器、じゅうたん、革製品・・・モロッコ名産はたくさんあります。目移りしそうです。たいてい、値札はついていません。そうして物色していると、売り子のお兄さんが近づいてきて、英語で時に日本語で話しかけてきます。どうですいいでしょう、いくらくらいなら買いますか? さあ、こうなるとのんびりとウィンドウ・ショッピングとはいきません。○○○ダラーならどうだ、ちがうものもあるぞ、好きなのを指差してくれ、これならこれくらい、さあどうだ、ちょっと希望の値段を書いてみてくれ。つられて、一旦、いくらくらいなら・・・などといれ。つられて、一旦、いくらくらいなら・・・などといおうものなら、そうかそれはちょっとそこまではできないが、これくらいならどうだと、もう離してくれません。そして最後に、じゃあ、今度こそ本音でどうだ、ということで「ラストプライス!」(を言ってくれ、書いてくれ)となるわけです。本人がほしい値段がそのものの値段という、慣れていないととんでもない世界、知ってる人には値切り甲斐のある楽しい時間かもしれません。 モロッコで他の言葉は覚えなくとも、「ラストプライス」と言う英語は、観光客はみんな覚えて帰ってくることはまちがいありません。しかしながら、商談前に、まあ一杯ミント・ティーでも飲んでゆっくりしていってください、となることもあります。(これも作戦か?) あくまで商魂たくましく、しかしどこか憎めないモロッコ商人たちなのであります。こちらは、気迫に圧倒されて、逃げ回っていたりしたのですが、帰国後知ったところでは、ヤギ皮はじめモロッコの革製品は有名で、Moroccoというのはそのまま普通名詞になっているとか。ちょうど、Chinaは陶磁器、Japanが漆器を指すように、高級革製品を指すとか。こんなことなら、ひとつくらいバッグでも買っておけばよかった、と思ってもあとの祭りでした。 |
![]() じゅうたん店でミント・ティー (ワルザザード) |
ぽぽろしんぶんTOP⇒ |