コリアレールパス10日間 C麗水(ヨス)、木浦(モッポ)    2008年11月号
H.I.

 2006/5/1(月)曇りのち晴。
 5:30起床、チェックアウト。キムパプ(のり巻)店で朝食。キムパプは韓国の一種のファーストフード。旅行中、ずいぶんお世話になった。
 7:30釜田駅から、ムグンファ号木浦行き乗車。洛東江沿いに三浪津に北上、左折して、南岸中央の街、麗水(ヨス)をめざす。11:43順天で乗換、12:53ヨス到着。
 1590年代の文禄・慶長の役で秀吉の朝鮮出兵軍を迎え撃った古戦場で、復元した戦艦の亀甲船、救国の英雄李舜臣将軍ゆかりの鎮南館を訪れた。ヨスでは2012年の万博誘致を予定している。日本の地方都市と同じく、市内は閑散とした風でもあった。
 夕刻、子ダコの炒め物の料理を食べる。他に客はいない。生きたままのタコをはさみで、チョキチョキと切って、なべに入れ、炒める。まだ動いている足などが目の前で料理されていくというのもな〜、などと思っていても、いざ食べる段になると、このタコがまるで餅のような食感である。ユルシテクレ。ところで、ビールを頼もうとしたのだが、なんと発音するのかわからない。「ビア」と言ったり、「BEER」と書いたり、絵を描いてみたりするが、さっぱり通じない。ふと見ると、壁に酒らしいビンの写真がある。それを指すと、うなづいてくれる。冷蔵庫らしきところまで案内されるとビールがある、やれやれ一安心。「メクチュ」、どんな言葉は忘れても、ビールだけは言えるようにしておかねば。

 翌5/2、キムパプで朝食とし、8:00セマウル号ソウル行に乗車。全羅線を2時間あまり北上し、益山に着く。そこで乗換え、方角は違うが引き返すような形で、ソウルから来たKTXに乗車、光州へと向かう。12:15着。光州は地下鉄も走る大きな市である。ここで、あの「光州事件」が起きたのかと思うと、なにやら不思議な気持ちとなる。旧全羅南道道庁前には、民主化運動記念碑が立っている。少し歩くと、絵やアートの店が軒をならべている、雰囲気のある通りとなっていた。
 その日は、木浦泊まりである。16:00KTXで光州からまた北へと引き返し、16:37長城でKTX木浦行きに乗換え、一転南へ向かう。列車のダイヤとか接続はあまりよくないので、やむなく、重複区間を行ったことになる。
 17:28木浦着。ラジオの気象通報で、モッポの名は聞いたことがある。前の大統領、金大中(キムデジュン)の出身高校がある。タクシーで、海岸沿いの新安ビーチホテルに向かう。シーズンオフであるので、割引の料金での宿泊。もちろん、客もあまりいない。ここでは2泊の予定である。翌日は海を2時間ほど遊覧船で回ることになっている。窓から見える海と島に、西陽が沈んでいき、暗くなってくると、船の灯だけが見える。

 木浦、ホテル近くの港で


 麗水(ヨス)市


 鎮南館


 小ダコ料理、ナクチポックム


 光州の北、長城駅に入線するKTX
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