寄席は子供づれ、着物姿の女性もみられたりして、なかなかに華やかでもある。この時期、怪談と七夕ものがよく演じられる。8月上旬(上席)末廣亭。小ゑん師匠は不満顔の織姫が手漕ぎボートで天の川を渡る七夕話を、夜席トリ(最後)の花緑師匠が河原の骨を供養すると野太鼓が現れる噺。 渋く、楽しい芸が続く。紙切りの正楽師匠は相変わらずの人気。「誕生日!」のリクエストに、「いつ?明日?そう・・。誰の?お友達?女の人・・・そう。ふふふ」と切り始める。バースディーケーキを囲んだ切り絵のできあがり。どんな若造が受取りに行くのかと見れば、70年輩の好々爺。 ギター漫談のぺぺ桜井。語りながらの歌の最後に、「さよなら」というのを歌うという。イントロが始まる。さてと思うと、「さよなら」の一言だけ! 2006年に6代目襲名の柳家小さん師匠。花緑師匠のおじ。なくて七癖。「一杯飲める」が口癖の男が「つまらない」が出てしまう男と、言ったら金を払うという賭けをするが、勝った瞬間につい「これで一杯飲める」。