アドリア海修行の旅 A置いてきぼり(ドゥブロブニク)    2007年10月号
H.I.
 オプショナル・ツアーというのだから、あくまでもオプションだ、と思うのはシロートなのか。気がつくと、残ったのは一人だけで、あとはみんなオプションのほうに行ってしまった。それはもったいない、そりゃない、私はうなった。せっかく、アドリア海の真珠と称せられるクロアチアの旧都ドゥブロブニクのフリータイムなのだ。旧市街を取り巻く城壁上を歩いてまわらなくては、この旅に来たかいがないではないか、ほかの人の気が知れない。が・・・師匠もいなくなってしまった。

 しかし、きっぱりひとりというのもさっぱりしていていいのだ。ゆっくりと数キロの城壁を一周して、午後の時間を楽しむことにしよう。入場料50クーナ(1クーナ≒25円)を払い、狭い階段を登って行く。高さは30mくらいもある。

三方を海に囲まれているので、城壁からの眺めは抜群。紺碧の海に、屋根瓦の赤・オレンジがくっきり映える。城壁と海の間の岩の上にはカフェがあったりする。街は、商店だけでなく、今も住居として使われていて、壁側からは洗濯物が干してあったり、学校も見える。壁から降りて、細い路地なども歩き回った。さて、もう16時、ノドも乾いた。小さな港に面したカフェで、ビールを飲む。すると、雨がふってきた。近くの軒下で雨宿り。メインストリートは人影が絶える。

 歩いてホテルに帰るつもりだったが、バスで行くことにする。バス停で時刻を見て、バスを待つ。NO6のバスが来て、乗り込むとひとりだけ。これはすいてていい、と思ったら、20mほど先でまた止まり、こんどはどっと人がなだれ込んできて、超満員。積み残しまでいる。どうやら、降車口で乗ってしまったようだ。しかも、道路も渋滞。1時間位もかかってしまった。

 さて、降りたあとも、一軒ホテルを間違えたりしながらも、ようやくたどり着いた。だが、オプショナル組の姿が見えない。師匠も部屋にいない。??、もう30分もすると夕食のはずなのだが、どこかほかのところで食べたりしているのか?・・・19:00の食事予定時間にも誰もいないので、フロントに聞いてみると、オプション組のバスが遅れてるのだそうだ。やれやれ。

 なにはともあれ、夕食にもありつくことができた。その夜、師匠と添乗員さんも含めて3人で、ワインをあける。旧市街のスーパーで、チーズとハムを手に入れてあったので、それをつまみに、情報交換。師匠の弁では、出かけたモンテネグロのコトルでは美人のガイドさん。(「来たらよかったのに」・・・)。ワインは、旧市街のワイン専門店で、午前に師匠がしっかりと確保してあった白。「この銘柄は赤のほうがおいしかったかも」と添乗員さん。でも、値も張るようです。




  アドリア海の真珠--ドゥブロブニク

       
メインストリート

      
高い城壁の旧市街
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